「ニシン真っただなか」 織田秀雪
この日(四月二十三日)朝四時半から動き出した。いつもとは逆の右側から釣れ出したので、意表を突かれたかたちで少し驚く。型が少し小さくなった感はあるが、先ずは釣れることがなにより、不満を言えば罰があたる。その後、何度かの岸寄りで30センチ前後のニシンを20匹ほどあげた。
四月に入り、ほぼ週二回ペースでニシンを追いかけているのだが、やはりギャンブル。今回も朝のみで、その後釣れることはなかった。
ただ、前回(四月二十日)は違った。朝六時くらいから釣れ出し12匹あげ、その後沈黙、夕方四時半に釣り場を後にしたのだが、小生が帰ったそのすぐ後から爆釣し、ひとり60匹~80匹あげていたのだ。
まさにこれが「ニシン釣り」、何度悔しい思いをしたことか……。また、この反対にタイミング良く、うまく遭ったこともある。一度、このパチンコのフィバー状態のような釣りを経験すると、釣り依存症という重い病気に罹ってしまう。
今年は、全体的に例年より動きが早いような気がする。おそらく近い内にピークが来るだろう。「100匹以上の日もそう遠くは無い」。
数の子の作り方
ニシンのお腹を切り数の子を取りだす。このときが一番難しい。卵の皮を破らないように慎重にハサミを入れなければいけない。(水産加工場ではハサミの先の下に成る方に丸い玉がついていて、皮を破かぬようになっている)
取り出した卵は、塩水に浸け血抜き、これを時間かけ5回ほど繰り返す。水と卵がきれいになったところで塩に漬ける。塩で卵が見えなくなるくらいの量が必要です。3~4日経つと塩数の子の完成です。いずれの作業も保管は冷蔵庫に入れてください。後は水に浸けて塩抜き、最後に卵の皮をキチンペーパーで取り、美味しくたべてください。